品種:カタラット100%
イタリア シチリア州
アルド初のメトド・アンセストラーレ(糖・リキュール等を添加せずにブドウの残糖で二次発酵させたワイン)。フリッツァンテ。ティンピ・ロッシと呼ばれる粘土質を含んだ石灰砂質土壌の畑のカタラットを使用。
9月中に手摘みで収穫。ステンレスタンクで発酵&熟成。澱引き無し。ノンフィルター。このワインは微発泡で、スプマンテ・ブリュットに似ているため、アルドがそれをもじって、ブルット(醜い)と名づけた。ラベルは童話醜いアヒルの子から。
甘夏、金柑などの爽やかな香りと水飴を溶け込ませたような優しくビターな香り。澱を溶け込ますとクリーミーで柔和な果実感。軽やかだけどジューシーで満足感の高いフリッツァンテ。
アルカモにワイナリーを構えるビオディナミも取り入れた自然農法の葡萄栽培を行う生産者。現地のワインの記事の中には彼の事を"自然派ワイン界のパブロ・ピカソ"と呼ぶ人もいる個性むき出しの生産者。そんな彼は同じアルカモのアレッサンドロ・ヴィオラとは実の兄弟。父から受け継がれたピエトロ・リノーサの畑はアレッサンドロと共に分けあって共に無農薬栽培をしている。彼のもう一つの畑はアルカモから南に下った山間にあるカラタフィーミの奥にある"フェウド・グアリーニ"にある。彼の主力葡萄品種であるシラーはこちらの畑で栽培されており、フランスのサンジョセフと同じクローンのシラーが植えられている。この畑は標高400~500mの位地にあり、あたりには巨大な風力発電の風車がいくつも建てられており、一面に強い風が吹く。いくつもの山の丘が望め、同じアルカモでも海岸付近とは全く異なる様相。彼の畑は元々は石灰の石がごろごろとしていたが、それを何年もかけて砕き、移し、今の葡萄の環境へと変化させていった。