品種:チャレッロ100%(手摘み/平均15年)
スペイン カタルーニャ
ペネデスのペイラ村、石灰・砂利・石の土壌で育つチャレッロを8月末に収穫。水平式圧搾でプレスし、ステンレスタンクで8 ヶ月発酵・マロラクティック発酵・熟成、糖が残った状態で19年4月に瓶詰めした。クリアなグリーンイエロー、細かな泡立ち、シャープな香りが立つ二十世紀梨や黄色いリンゴ香、ミネラリーでキリッと引き締まった酸味、ドライな味わいで八朔を食べた後のようなスッキリな後口が特徴。無濾過・無清澄・SO2無添加。
地中海に面したバルセロナ空港から北東へ50km、ペネデス地区Piera村に17世紀から家族が代々所有する土地 Ferrer de la Vall がある。 経済的問題や働き手の不足によりPiera村の大部分の畑が放置されていた。それから1970年 代から80年代頃まで生産量は徐々に減少し続けていた。現当主カルレス・モーラ・フェレールは現状を危惧し、大学で栽培醸造学を学んだ後、2000年に放置されたままの土地にブドウ樹を植えることにした。2008年にはclos de les soleresのカベルネソーヴィニヨンで初ヴィンテージとなる赤ワインが誕生。家族の伝統を受け継ぎ、ブドウを育 て、収穫、醸造するという昔ながらのワイン造りを復活させた。畑は約2 ~ 3haの森の中にあり、内1haは家庭菜園のように拡がっている。醸造は19世紀に建てられた建造物で今も行っている。畑はビオロ ジック栽培、醸造では一切の添加物を行わず、自然な状態で発酵熟成を進める。味わいは熟したブドウそのままの風味が滲み出ており、懐かしく温かい記憶が蘇ってくる。ナチュラルなその味わいはカルレスが目指し実現し 続けるワインの味でもある。