品種:ゴデージョ、バレンシアーナ、パロミノ、マルヴァジア、メンシア、アリカンテ、エスタラディーニャ(パン・イ・カルネ)
スペイン ビエルソ
すべてのブドウを破砕しフリーランのみでクリ樽にて発酵。アルコール発酵及びマロラクティック発酵が終了したタイミングでステンレスタンクへ移し、オリとともに3か月熟成。濾過はせず、清澄も冬の寒さのおかげで自然に行われる。濁りのあるあずき色。チャーミングな赤系果実のフレッシュさと余韻に鉄っぽ いミネラル感を伴った旨味がある。
スペインにおいても大西洋側のワイン産地では、自然派はもとよりビオでワインを造る生産者は稀だ。ビエルソは、正確に云えばマドリッドの北西に広がる内陸のカスティーリャ・イ・レオン州に属する。スペイン最西北端のガリシア州と接する地域に位置すしており、プエルタ・デル・プエントのボデガがある場所も標高800mの山あいで、主にシスト土壌から白はゴデージョ、赤はメンシアを主体として清涼感あるワインを生み出している。プエルタ・デル・ビエントのオーナー、ホルヘ・ベガは、ビエルソで初めて自然派(ナチュール)を造り出した生産者だ。彼は全くの何も入れない主義 で、ビオのぶどうを栽培し、SO2も含めて一切なにも加えずぶどうだけで醸造する(瓶詰め時もSO2添加しない)。さらに彼は、この地の絶滅しかかった品種「パン・イ・カルネ」pan y carneの栽培に情熱を注いでいる。その品種名の意味は面白いことに「パンと肉」。ホルヘはこの絶滅したと思われていたぶどうの樹を数株発見し、それを挿し木にして増やし ている。